Wordで作った手順書やメモを、READMEやWikiに移したいときがあります。
文章をコピーして貼り付けるだけでは、見出しや箇条書きが崩れたり、画像が抜けたりすることがあります。
Browser Kittyの「Document to Markdown」は、Wordファイル(DOCX)をブラウザ上でMarkdownに変換するツールです。変換結果をプレビューで確認でき、文書内の画像も一緒に保存できます。
ここでは、基本的な操作と、表や画像を含む文書で気をつけたい点を紹介します。
DOCXが手元にある場合は、Document to Markdownを開いて変換結果を確認できます。
WordからMarkdownに変換すると、何が残る?
Markdownは、見出しや箇条書き、リンク、表などをテキストで表す形式です。
Document to Markdownでは、Word文書の見出し、本文、リスト、表、リンクなどをMarkdownに変換できます。Wordで「見出し1」「見出し2」といったスタイルを使っていれば、その階層も引き継ぎやすくなります。
ただし、Wordの見た目をそのまま再現するものではありません。フォントや余白、ページ番号、改ページ、図形の配置などは元の文書と同じにはなりません。
コメントや変更履歴など、Markdownに移せない情報もあります。原本が必要な文書は、変換後もWordファイルを残しておいてください。
変換前に確認しておくこと
対応するWord形式は .docx です。古い .doc ファイルは、Wordなどで開いて .docx 形式に保存し直してください。パスワードで保護されたファイルには対応していません。
また、見出しを文字サイズや太字だけで表現している場合、正しい見出し階層として変換されないことがあります。可能であれば、Wordの見出しスタイルを設定しておくと、変換後の修正が少なく済みます。
WordをMarkdownに変換する手順|1. DOCXファイルを読み込む
Browser Kittyの「Document to Markdown」を開き、変換したいDOCXファイルを選択します。PCではドラッグ&ドロップでも追加できます。
ファイルを追加すると、自動的に変換が始まります。完了したファイルを選ぶと、生成されたMarkdownが表示されます。
ソフトのインストールや会員登録は必要ありません。
2. Markdownとプレビューを確認する
変換が終わったら、「Markdown」と「プレビュー」を切り替えて内容を確認します。
「Markdown」では、見出しの # や箇条書きの - など、変換されたテキストを確認できます。「プレビュー」では、実際に表示したときの見出しや表の状態を確認できます。
Wordの結合セルや複雑な表は、Markdownでは元どおりに表現できない場合があります。
また、「文書情報」には、変換した内容が「変換済み」「確認推奨」「変換対象外」「一部失敗」に分けて表示されます。
「確認推奨」や「一部失敗」がある場合は、その部分を元のWordと見比べてください。必要なら、保存後にMarkdownを直接修正できます。
特に確認したいのは、次の部分です。
- 見出し:階層が正しく引き継がれているか
- 箇条書き:番号や入れ子が崩れていないか
- 表:列や空欄、結合セルの内容が正しく残っているか
- リンク:リンク先が引き継がれているか
3. Markdownを保存する
内容を確認できたら、「コピー」または「Markdownを保存」を使います。
文章だけの文書なら、通常の .md ファイルで十分です。
画像を含む場合は、次の2つの保存方法があります。
Word内の画像も保存したい場合|画像と一緒にZIP保存する
「画像と一緒にZIP保存」を使うと、Markdownと抽出した画像を1つのZIPファイルにまとめて保存できます。
Markdown内の画像は、例えば images/image-001.png のような相対パスで参照されます。
ZIPを解凍した後は、.md ファイルと images フォルダーを一緒に管理してください。Markdownだけを別の場所へ移すと、画像が表示されなくなることがあります。
READMEやWikiなどで使う場合は、基本的にこちらの方法が扱いやすいでしょう。
画像をMarkdownに埋め込んで保存する
「画像をMarkdownに埋め込んで保存」では、画像をBase64形式のデータとして .md ファイル内に含めます。
画像フォルダーを別に管理する必要がなく、1ファイルで持ち運べるのが特徴です。
一方、画像が多いとMarkdownのファイルサイズが大きくなり、テキストエディターでも扱いにくくなります。また、埋め込み画像を表示できるかどうかは閲覧ソフトによって異なります。
特に1ファイルにまとめたい理由がなければ、画像付きZIPを選ぶのが無難です。
複数のWordファイルをまとめて変換する
Document to Markdownは、複数ファイルの変換にも対応しています。
追加できるのは最大20ファイルで、1ファイル100MB、合計300MBまでです。追加したファイルは順番に処理されます。
変換後はファイルごとに内容を確認でき、「すべてZIP保存」で結果をまとめてダウンロードできます。
失敗やキャンセルになったファイルは、元のファイルを選び直さずに再試行することもできます。
スマホでも変換できる?
対応するスマホブラウザからも利用できます。
スマホでは画面下部の「ファイル」「Markdown」「プレビュー」「情報」のタブを切り替えて操作します。
ただし、画像が多い文書や大きなファイルは、スマホのメモリ不足で処理できない場合があります。その場合はファイルを分けるか、PCで試してください。
Wordファイルはサーバーにアップロードされる?
Document to Markdownは、ファイルの読み込み、変換、画像の抽出、保存までブラウザ内で処理します。
選択したWordファイルや変換結果を、Browser Kittyのサーバーへ送信することはありません。
Web版を開く際にはツールのHTMLを取得する通信が発生しますが、文書内容の送信とは別です。単一HTML版を保存し、ローカルで使うこともできます。
なお、変換したMarkdownを別のクラウドサービスやAIサービスにアップロードする場合は、そのサービスのデータの取り扱いを確認してください。
まとめ
WordをMarkdownに変換すれば、手順書やメモの文章をREADMEやWikiで再利用しやすくなります。
見出しや箇条書きは比較的引き継ぎやすい一方、複雑な表やWord固有のレイアウトには注意が必要です。
変換後はプレビューと文書情報を確認し、画像を含む文書なら画像付きZIPで保存するのがおすすめです。
文書→Markdown
DOCX・PPTX・XLSX・PDF・TXT・HTML・CSV・TSVを、アップロードせずブラウザ内でMarkdownへ変換します。
注意点
- Wordでは、文字を太く大きくするだけでなく「見出し」スタイルを設定しておくと、Markdownでも構造を引き継ぎやすくなります。
- 画像付きZIPから .md だけを抜き出すと参照先の画像が見えなくなることがあります。フォルダー構造を保って移動してください。
- 「確認推奨」「変換対象外」「一部失敗」の内容は、元のWordと見比べて必要な情報が残っているか判断してください。
よくある質問
Wordの .doc ファイルもMarkdownにできますか?
古い .doc は入力対象外です。Wordなどのソフトで .docx に保存し直してから変換してください。
Wordの画像を残したままMarkdownにできますか?
はい。DOCXに埋め込まれた画像は、.md と画像フォルダーをまとめたZIP、または画像をBase64で直接埋め込んだ .md として保存できます。通常は画像付きZIPをおすすめします。
表や結合セルは元どおりになりますか?
単純な表は変換できますが、結合セルや複雑なレイアウトは完全には再現できない場合があります。プレビューと「文書情報」で確認し、必要なら手直ししてください。
Markdownの文字色や余白も残りますか?
いいえ。Markdownは文章構造を表す形式で、Wordのページ配置や色、フォントをそのまま再現するものではありません。
スマホでDOCXをMarkdownに変換できますか?
対応するスマホブラウザから変換できます。大きな文書では端末メモリの制約を受けるため、必要ならPCを利用してください。
Wordを何件までまとめて変換できますか?
最大20ファイル、1ファイル100MB、合計300MBまで追加できます。処理結果は個別に確認し、まとめてZIP保存できます。
文書や画像はアップロードされますか?
いいえ。Document to Markdownでの解析・変換・保存はブラウザ内で行い、選択した文書を変換のためにサーバーへ送信しません。別のサービスへ結果をアップロードする操作は別です。
参考資料
Markdownの表の基本的な仕様はGitHub Docs、Document to Markdownの操作と制限は公開READMEを参考にしています。
- GitHub Docs 情報を表に編成する
- Document to Markdown 日本語README・変換手順と制限事項