宛名ラベル、商品管理ラベル、備品ラベル、QRコード付きラベルなどを市販のラベル用紙へ印刷するときは、ラベル1枚の大きさだけでなく、行列、用紙端からの余白、ラベル間隔、プリンター側の位置ずれまで合わせる必要があります。数mmの違いでも、下段や右端へ行くほどずれが目立つことがあります。

Browser KittyのLabel Sheet Maker / ラベルシート作成では、用紙とラベルを実寸で定義し、テキスト・ローカル画像・QRコード・Code 128・Code 39を1枚分のキャンバスへ配置できます。CSV / TSVの差し込み、使いかけ用紙、X/Y印刷補正、.labelsheet.jsonによる作業保存にも対応し、PDF生成までブラウザ内で行います。

最初にラベル用紙を実寸で定義する

ラベル印刷では、用紙の商品名より、実際の物理寸法が重要です。用紙サイズ、ラベル幅・高さ、列数・行数、上・左余白、横・縦のラベル間隔を、手元の用紙や仕様表に合わせて設定します。A4 / Letterのほか、カスタム用紙をmmまたはinchで指定できます。

Label Sheet Makerの内蔵レイアウトはメーカー公式テンプレートではなく、物理寸法を表す汎用プリセットです。実際に使うラベル用紙の寸法を確認し、右余白・下余白の自動計算も見ながら、シート全体の寸法が合っているか確認します。

最初に確認したい寸法
項目確認すること
用紙A4 / Letter / カスタムの幅と高さ
ラベル1枚の幅・高さと、横・縦の枚数
余白上・左から最初のラベルまでの距離
間隔隣り合うラベル間の横・縦の隙間

1枚分のラベルをキャンバスで作る

用紙を設定したら、シート全体を1枚ずつ編集するのではなく、まず1枚分のラベルをデザインします。テキスト、端末内のPNG / JPEG / WebP画像、QRコード、Code 128、Code 39を追加し、ドラッグやリサイズで配置します。

PCでは固定文字をダブルクリックすると文字入力欄へ移動して全文を選択できます。矢印キーは0.2 mm、Shift + 矢印キーは1 mmずつ移動でき、スナップはON/OFFできます。ドラッグ中だけ細かく動かしたい場合はAltを押して一時的にスナップを無効化できます。

QRコードやバーコードは印刷後の読み取りも考えて配置する

QRコードはUTF-8文字列から生成でき、商品ページや管理URLなどをラベルへ載せられます。Code 128は現在Set Bで印字可能なASCII文字、Code 39は英大文字・数字・空白・対応記号を扱います。利用する業務システム側がどのコード形式に対応しているか確認して選びます。

画面上で見えていても、印刷サイズが小さすぎたり、プリンターでにじんだりすると読み取りにくくなります。実際のラベル寸法で十分な大きさと余白を確保し、本番前に印刷結果を読み取って確認するのが安全です。

内容が変わるラベルはCSV / TSVから差し込む

商品名、管理番号、URL、宛名などをラベルごとに変える場合は、CSV / TSVを読み込んで列をテキストやコード要素へ割り当てます。UTF-8、UTF-8 BOM、Shift_JISに対応し、ファイル選択やドラッグ&ドロップのほか、表計算ソフトからコピーした表データをそのまま貼り付けることもできます。

例えばname、code、urlという列を、商品名テキスト、Code 128、QRコードへそれぞれ割り当てれば、レイアウトは同じまま行ごとに内容だけを変えられます。差し込み後は行Previewを切り替え、長い商品名や桁数の多いコードが枠からはみ出していないか確認します。v1.0.0ではXLSXやGoogle Sheetsの直接読み込みには対応していません。

使いかけのラベル用紙は空いている位置だけ使う

ラベル用紙を数枚だけ使って残りが余っている場合、1ページ目の使用済み位置を手動で指定できます。新しいデータは空いている位置だけへ元の順番を保って配置されるため、CSV側へ空行を挿入して位置合わせする必要はありません。

1ページ目の空き位置を使い切ってもデータが残っている場合、2ページ目以降は新品シートとして配置されます。使用済み位置はカメラで自動検出するのではなく、実際の用紙を見ながら手動で指定します。

印刷位置は位置合わせ用PDFとX/Y補正で調整する

画面上の配置が正しくても、プリンターの給紙やドライバーの影響で、全体が右へ1 mm、下へ0.5 mmのようにずれることがあります。本番用ラベルを消費する前に、ラベル枠・中央マーク・位置番号が入った位置合わせ用PDFを普通紙へ印刷して確認できます。

全体が同じ方向へずれる場合は、X/Yを0.1 mm単位で補正します。補正値には名前を付けて端末内へ保存できるため、同じプリンターと用紙を繰り返し使うときに再利用できます。一方、右へ行くほど、または下へ行くほどずれが増える場合は、単純なX/Y補正ではなく、ラベル幅・高さ、間隔、用紙寸法、印刷倍率が実物と合っているかを確認します。

最終PDFは100% / 実際のサイズで印刷する

Label Sheet Makerが正しい寸法のPDFを作っても、PDFビューアーや印刷ダイアログで「用紙に合わせる」「Fit」「ページに合わせる」などが有効だと、ページ全体が拡大・縮小され、ラベル位置がずれます。印刷時は「実際のサイズ」「100%」「Actual size」に相当する設定を選びます。

最終的な位置精度はプリンタードライバーやプリンター本体の給紙精度にも影響されます。重要なラベルでは、少量を普通紙やテスト用シートへ印刷して位置とQR / バーコードの読み取りを確認してから、本番枚数を出力する方が安全です。

.labelsheet.jsonに作業全体を保存して再開する

同じラベルをあとで修正したい場合は、現在の作業を.labelsheet.jsonとして保存できます。用紙設定、ラベル要素、埋め込み画像、差し込みデータ、使用済み位置、出力設定などを1ファイルへまとめ、後から作業ファイルを開いて再開できます。

ただし、作業ファイルには差し込みデータや画像そのものが含まれる場合があります。宛名、顧客情報、社内管理情報などを扱うときは、『ブラウザ内で処理される』ことと『保存した作業ファイルに機密情報が含まれない』ことを分けて考え、保管・共有先にも注意してください。

スマホでも編集できるが、細かな位置調整はPCが向いている

スマートフォンでは、要素を選択すると固定アクションバーから編集・複製・前後移動・削除へアクセスでき、長押しでも操作メニューを開けます。タッチ向けの操作を用意しているため、PCと同じ小さなボタンを無理に押す構成ではありません。

一方、0.1〜1 mm単位で大量の要素を調整したり、多数の差し込み行を確認したりする作業は、画面の広いPCの方が効率的な場合があります。用途に応じて端末を選びます。

QRコード作成や大判分割印刷とは目的が違う

QRコードを1個だけ作ることが目的なら専用ツールの方が簡単です。Label Sheet Makerが向いているのは、商品100件のURLをCSVから読み込み、商品名とQRコードを同じラベルレイアウトへ差し込んで、実際のラベル用紙へ並べて印刷するような作業です。

Large Print Tilerも印刷用PDFを作りますが、こちらは既存の大きなPDF・画像・SVGをA4などへ分割して、印刷後に貼り合わせるためのツールです。Label Sheet Makerは1枚のラベルデザインをラベルシートの各位置へ配置するため、同じ『印刷』でも必要な位置計算が異なります。

CSV・画像・PDF生成はブラウザ内で処理する

Label Sheet Makerで読み込むCSV / TSV、貼り付けた表、ローカル画像、QR / バーコード内容、作業ファイル、印刷用PDFはブラウザ内で処理します。実行時のContent Security Policyはconnect-src 'none'で、CDN、外部処理API、analytics、telemetry、外部フォントへ実行時接続しない構成です。

Browser KittyやGitHub Pagesから使う場合は、最初にアプリHTMLを取得する通信は発生しますが、その後に入力・選択したラベルデータをアプリから外部サーバーへアップロードしません。非常に大きなカスタム用紙、多数の高解像度画像、大量の差し込みデータでは、端末のブラウザメモリを多く使う場合があります。

手順

  1. Label Sheet Makerを開き、A4 / Letter / カスタム用紙を選び、ラベル幅・高さ、行列、余白、間隔を実物に合わせて設定します。
  2. シートPreviewと自動計算された右余白・下余白を確認し、用紙全体の寸法が合っているか確認します。
  3. ラベルキャンバスへテキスト、ローカル画像、QRコード、Code 128、Code 39を追加し、位置・サイズ・内容を調整します。
  4. ラベルごとに内容を変える場合はCSV / TSVを読み込むか表データを貼り付け、列をテキストやコード要素へ割り当てます。
  5. 差し込み行Previewを切り替え、長い文字列やコードがラベル枠からはみ出していないか確認します。
  6. 使いかけ用紙を使う場合は、1ページ目の使用済みラベル位置を指定し、空いている位置への配置を確認します。
  7. 本番前に位置合わせ用PDFを普通紙へ印刷し、必要ならX/Y補正を0.1 mm単位で調整してプリセットへ保存します。
  8. 最終ページPreviewを確認し、印刷用PDFをブラウザ内で生成して保存します。
  9. 印刷ダイアログでは実際のサイズ / 100%を選び、Fitや用紙に合わせるなどの自動拡大縮小をOFFにします。
  10. 後で作業を続ける場合は.labelsheet.jsonを保存し、差し込みデータや画像が含まれる場合は保管・共有先にも注意します。
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ラベルシート作成

ラベル用紙を実寸で設計し、CSV / TSV差し込み、画像・QR・バーコード、使いかけ位置、印刷補正を反映したPDFを作成します。

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注意点

  • 本番ラベル用紙を消費する前に、位置合わせ用PDFを普通紙へ印刷して実物のシートと重ねて確認すると失敗を減らせます。
  • 全体が同じ方向へずれるならX/Y補正、右や下へ行くほどずれが広がるなら寸法・間隔・印刷倍率を確認します。
  • QRコードやバーコードは画面だけで判断せず、実際のプリンターで出力したテストを読み取って確認します。
  • 差し込みデータでは最長の文字列や例外的な値もPreviewし、レイアウト崩れを先に見つけます。
  • 同じプリンターとラベル用紙を繰り返し使う場合は、X/Y補正を名前付きプリセットとして保存すると再調整を減らせます。
  • .labelsheet.jsonには差し込みデータや埋め込み画像が含まれる場合があるため、機密データを扱う場合はファイル自体も保護します。

よくある質問

市販のラベル用紙を使えますか?

使えます。用紙サイズ、ラベル幅・高さ、行列、余白、間隔を実際の用紙に合わせて設定してください。内蔵プリセットはメーカー公式テンプレートではないため、実物や仕様表の寸法確認をおすすめします。

Excelのデータを差し込めますか?

XLSXファイルの直接読み込みには対応していません。CSV / TSVとして保存するか、Excelなどから表データをコピーして貼り付けて利用できます。

CSVはShift_JISでも使えますか?

UTF-8、UTF-8 BOM、Shift_JISのCSV / TSVに対応しています。

途中まで使ったラベル用紙へ印刷できますか?

できます。1ページ目の使用済み位置を手動で指定すると、その位置を避け、残りの空き位置へ差し込みデータを順番に配置します。2ページ目以降は新品シートとして扱います。

QRコードやバーコードもCSVから作れますか?

できます。差し込みデータの列をQRコード、Code 128、Code 39などの対応要素へ割り当てられます。コード形式ごとの対応文字や印刷サイズにも注意してください。

印刷位置がずれた場合はどうすればよいですか?

位置合わせ用PDFを普通紙へ印刷し、全体が同じ方向へずれている場合はX/Yを0.1 mm単位で補正できます。右や下へ行くほどずれが増える場合は、ラベル寸法・間隔・印刷倍率も確認してください。

作業途中の状態を保存できますか?

.labelsheet.jsonとして保存できます。用紙設定、ラベル要素、埋め込み画像、差し込みデータ、使用済み位置、出力設定などを保存して後から再開できます。

CSVや画像はサーバーへ送信されますか?

いいえ。CSV / TSV、貼り付け表、ローカル画像、コード生成、PDF生成はブラウザ内で行います。Web版では最初にアプリHTMLを取得する通信は発生します。