通路やイベント会場の入口で、人がどちら向きに何回通ったかを調べたいことがあります。ずっと見ながら手動で数えるのは大変です。
Browser Kittyの「Passage Counter」は、カメラや端末に保存した動画を使い、画面に引いた線を人物が横切る回数をA→B・B→Aに分けて記録します。
数えるのは通過回数です。同じ人が行って戻ると2回として記録され、重複のない来場者数を調べる機能ではありません。
人物検出と集計は端末内で行い、映像は計測のためにアップロードされません。精度には限界があるため、まず短い計測で確認しましょう。
1. カメラか録画済みの動画を選ぶ
「Passage Counter」を開き、今から撮影するなら「カメラを開始」、すでに録画した映像を使うなら「端末の動画」を選びます。
カメラは入口や通路が見える場所に固定し、計測中に動かさないようにします。ブラウザのカメラ許可が必要です。
動画ファイルはブラウザが再生できる形式に限られます。選択できてもコーデックによっては読み込めないことがあります。
2. 通路を横切るように判定線を置く
映像に表示される線を数えたい通路に合わせます。線の途中をドラッグすると全体が移動し、両端の白い丸で長さと角度を調整できます。
人が線をまたぐ位置に置き、入口と出口の向きが逆ならA/Bの方向を反転します。
設置チェック中や計測中には線を動かせないため、先に位置を決めておきます。
3. カメラでは30秒チェックをする
カメラモードでは「30秒チェックを開始」を押し、通過が想定どおり検出されるか確認します。チェック中の件数は本計測に加算されません。
判定線を動かしたら設置チェックをやり直します。実際に通路を歩いてみると、線の位置や向きが合っているか確認できます。
端末内の動画を解析する場合、このチェックは必要ありません。
4. 計測を開始して方向別の件数を見る
「計測を開始」を押すと、A→BとB→Aそれぞれの通過イベントが記録されます。動画の場合は先頭から解析され、最後まで進むと終了します。
同じ人がA→Bに通り、あとでB→Aに戻ればそれぞれ1件ずつです。個人を識別して人数を重複排除する機能ではありません。
カメラで計測中はページを表示したままにしてください。タブを背景にすると中断することがあります。
5. 数え漏れや余分な件数を補正する
人物の重なりや障害物、照明などによって、カウントに誤差が出る場合があります。
各方向のカウント枠にある+1/−1で件数を補正できます。直前の手動補正は合計件数の横のUndoで取り消せます。
自動で検出された通過、手動補正、Undoは履歴で区別され、イベントCSVにも残ります。
6. 計測を終えてCSVで保存する
必要なら一時停止・再開を使い、計測が終わったら終了します。カメラ停止などで観測できなかった時間は、0件ではなく欠測として記録されます。
イベントCSVには通過・補正・Undoの履歴、概要CSVには方向別件数や計測時間、時間帯CSVには5/15/60分ごとの件数と観測時間が入ります。
ファイル名を確認して保存します。CSVはUTF-8(BOM付き)で、元の映像や音声は含まれません。
7. 保存した計測記録を見返す
計測記録は同じブラウザ内に保存され、「保存した計測」から後で開けます。
ただし、元の動画や人物IDは保存されません。ページを開き直してもカメラや動画が自動で再開することはありません。
ブラウザ・端末・サイトが変わると保存内容は共有されません。必要な結果はCSVに書き出してください。
計測精度とブラウザの制限
人物の重なり、逆光、暗所、速い通過、カメラの動きによって数え漏れや誤検出が起こることがあります。結果の正確さは保証されません。
WebAssembly SIMDと圧縮展開機能に対応するブラウザが必要です。Android・iPhoneでの長時間実機テストや、実人物100件以上での精度検証はまだ完了していません。
安全管理・請求・法的な報告などに使う場合は、目視や別の方法でも必ず確認してください。
映像や計測結果はサーバーへ送られる?
人物の検出・通過の判定・集計はブラウザ内で行われ、カメラ映像や選んだ動画を計測用サーバーへアップロードしません。
使用するMediaPipe、EfficientDet-Lite0とWASMはHTMLに内包されています。Web版を開くための通信は発生しますが、推論のために外部AI APIへ映像を送信しません。
単一HTML版は対応ブラウザでオフライン処理できます。ただし、ローカルHTMLからカメラを利用できるかはブラウザの権限制限に依存します。
Passage Counter / 通過カウンター
カメラや端末内の動画を使い、人物が線を横切った回数をA→B・B→Aの方向別に記録します。
参考資料
操作方法・制限事項はPassage Counterの公開READMEを、精度と実機の未検証項目は開発資料を参照しています。
- Passage Counter 使い方と制限事項(README)
- Passage Counter 精度・実機検証の残課題